以前勤めていた会社で、代表が韓国の取引先の代表に宛てて、お礼状を送ることになり、私が翻訳を任されました。
それまで、単純なデータや名称の翻訳などは経験がありましたが、いわゆる「手紙」形式の翻訳は初めてで、さらに、会社の代表に対して送る重要な文書なので、表現に気を付けて翻訳しました。
特に、韓国語は日本語と同様、尊敬語や丁寧語が存在しますが、言い回しや文末表現だけではなく、単語自体が、尊敬語をあらわす全く別の単語に変化します。
そのため、いかに相手方に失礼なく、さらに、お礼状を送ることになった経緯や、これまでの両社の取引背景、送る側の思いをしっかりと把握、理解した上で翻訳に臨みました。
相手側に伝えるためには、必ずしも直訳するのではなく、より自然な表現に意訳することも重要になります。
ただの翻訳作業ではなく、ネイティブになったつもりで、何度も読み返すように心がけました。
翻訳は、言葉はもちろんのこと、その国の文化や習慣などもしっかり念頭に置かなければ、良い成果は導き出せないと思います。